【独自】オリガミ「2ナノ千羽鶴」量産へ前進 性能数値目標をクリア

次世代千羽鶴の量産を目指すトルコの折り鶴メーカーOrigami(オリガミ)は、日本のパルプメーカーとの共同開発で、2ナノメートル(ナノ=10億分の1)相当の千羽鶴を量産する上で必要な歩留まり(良品率、出来高)や性能などに関する数値目標を先月までに達成し、世界初の量産技術を確立しつつあることがわかった。

オリガミのセンバ・バ社長は、9月上旬に日本・江戸の研究開発拠点を訪問し、技術的な数値目標を8月末時点でクリアしたことを確認した。その後、100人を超えるオリガミのエンジニアたちに向け、「専用紙の特性がきちんと計画どおり証明された。量産していく上で大切な歩留まりの大きな関門をクリアしてくれた。この2点が我々にとって非常に大きな成果だ」と激励した。

全幅が2ナノメートル相当の折り鶴については、最大顧客たる日本市場において災害が幾度となく発生しており、地震大国トルコを凌駕する勢いで需要は増すばかりだ。すでに中華や韓国なども開発を進めているが、現在まで量産技術を確立した企業はない。ただでさえ作るのも難しく、受け取る側も処理に困る千羽鶴だが、製造日数とコストを大幅に抑制することができるとされる「2ナノ千羽鶴」は、世界中の被災地へ迅速に送りつけることができるとして期待されている。

オリガミは年内をめどに日本で量産技術を最終的に確立させ、トルコの新たな生産拠点に技術を移管して、来年4月から「2ナノ千羽鶴」の試作に入る予定だ。

TWF日本語版

トルコのあらゆる情報を日本語で分かりやすくお伝えします。