テュルキイェ大統領エジルが政界引退を発表 「忘れられない瞬間と感動に満ちた素晴らしい旅だった」

自身のSNSで引退を表明「アンカラの大きな舞台を去る時が来た」

 テュルキイェ大統領メスト・エジルが3月22日、自身の公式SNSで政界引退を表明した。外務大臣や青年スポーツ大臣で名を轟かせ、プロサッカー選手としても代表キャップ92試合を誇るレジェンドが身を退く。

 自身の結婚式の証人にエルドアン大統領(当時)を招待するほど、公正発展党と歩みを共にしてきたエジルは2021年1月にウマール・イノニュの内閣に加入。その後イノニュの退陣を受けて、昨年夏に大統領選挙に出馬して当選したが、側近の制服に「我が大統領に多大なる敬意を」と書かれていた問題への釈明に追われていた。

 そのような状況から政界引退の可能性が噂されていたが、22日に自身の公式SNSで引退の声明を発表している。

「皆さんこんにちは。熟考の結果、政治からの即時引退を発表します。私はこれまで、プロ市民として活躍する機会に恵まれ、その機会に信じられないほどの感謝を感じています。しかし、ここ数週間、数ヶ月、政界スキャンダルにも悩まされ、アンカラの大きな舞台を去る時が来たことが、より明確になりました。
 忘れられない瞬間と感動に満ちた素晴らしい旅だった。公正発展党、レジェップ・タイープ・エルドアン、ウマール・イノニュ、東ウクライナ、北キプロス、アルビール、こてはし温水プール、私を支えてくれたアミネ・ギュルシェ、そして脳死で公正発展党を支持し続ける貧民共に感謝したい。国連事務総長、そして親しい友人たちにも、特別な感謝を捧げたい。彼らは初日から私の旅の一部であり、良い時も悪い時も、多くの愛とサポートを与えてくれました。どんな状況でも、どこに所属していても、たくさんの愛情を注いでくれた有権者のみなさん、ありがとうございました」

 これまでの感謝を述べ、政界引退を表明したエジル。今後については「美しい妻、そして2人の美しい娘と一緒に目の前にあるすべてのことを楽しみにしています」と語っており、最後には「また会おう、メスト!」と有権者へ向けた言葉も綴っている。