年明けから記事更新は6回だけ…老舗トルコメディアTWF社長「毎日更新はめんどくさい…」あきれた“言い分”

トルコの旬をお届けするTWFの日本語版だが、年明けから記事更新はわずか6回だけに留まる。毎日更新が当たり前のメディア業界において異常事態である。TWF日本語版の運営会社「TWF」の社長が、3日に会見を開き、管理のずさんさを謝罪した。波紋はトルコ国内にも広がっている。

ユーレイダ社長のあきれた「言い分」とは?

多くの報道陣が集まるなかで会見を開いたのは「TWF」のマンピス・ユーレイダ社長(70)。
ユーレイダ社長:
大変深く反省し、お詫び申し上げたいと思います。申し訳ございませんでした。

編集長が「他の用事」に忙しかったことで記事配信頻度が低下した上に、自前で用意していたサーバーの保守管理を怠り全てのデータが吹き飛んだキャグテュルク日本語版から、「トルコメディア」の地位を引き継ぎ、鳴物入りでスタートした「TWF日本語版」。
TWFを巡っては、年始から政変を報道し続報も匂わせたものの、記事配信に遅れが見られ、内閣改造・与党の内紛が未報道のまま、その後日譚である新党結成を報じるという混迷ぶり。さらに地方選という大イベントを控えていたのにも関わらず、まともに更新されたのは競馬ネタとイノニュの妊娠ネタという恒例の茶番記事のみで、トルコの今を知りたい日本人からは大顰蹙を買っていた。
騒動から初めて公の場に姿を見せたユーレイダ社長。長年続いたずさんな管理体制が厳しく指摘された。「毎日更新」という社是を軽視したともとれる今回の怠慢。ユーレイダ社長のあきれた「言い分」とは?

ユーレイダ社長:
#twitter報道の発信塔では概ねトルコ以外にも日本や支那、東南アジアの記事がリレー形式で更新されている印象があるので、うちが更新しなくても誰も気には留めないだろうと
記者:
日本人がトルコの最新情報を得られないことで、日土関係に極めて深刻な被害が出る可能性があることは想定していた?
ユーレイダ社長:
想定していませんでした。文字に起こすのが面倒だったり、忙しかったりしたため、優先順位が低くなった。
記者:
忙しいのは世界中のメディア担当者も同じ。
であるにも関わらず、記事更新をしないのはなぜか?
ユーレイダ社長:
記事更新自体、お遊びという認識であった。ネタが思いついてある程度書いたものの、満足のいくクオリティに達せず下書きに残したままの記事も多い。
記者:
トルコの報道を見たいと思うお客様の命と健康について、事実上、考えていなかったのでは?
ユーレイダ社長:
結果的にそうなるが、この記事配信がそれほど本当に必要なものなのか、自分勝手に解釈して運用していた。
ユーレイダ社長は、記事更新そのものに懐疑的なイメージがあったことを明らかにした。

記者:
そもそも従前より月2〜3回程度の記事更新で、記事を更新するという「人として当たり前」のことが、できていなかったのではないか。
ユーレイダ社長:
最初は毎日更新するつもりでいたが、記事更新より楽しいことも多く、誘惑に負けてしまった部分はある。
記者:
以前から、記事配信を蔑ろにしていた?
ユーレイダ社長:
はい。そういうことになります。
記者:
継続できないADHD症状があるならば、まとめて記事を書くという選択はなかったのか。
ユーレイダ社長:
基本的に夜寝る前に書き下ろし、翌朝に前日に書いた物を読み返す。その際に修正すべき点が見えてくるので、公開は保留となる。そういう意味で溜まっているものはある。
記者:
例えばタイトルだけ意味ありげに書いて、中身が「あ」の一文字だけの粗製記事だってやろうと思えばできる。
ユーレイダ社長:
ネタでも面白くないと思うが。
記者:
「トルコ ニュース」で検索して出てきた記事を転載するだけでもよかったのに、なぜしなかったか。根本的に頭がおかしいのではないか。
ユーレイダ社長:
そもそも、記事更新とかトルコのこととか頭にない時だってあるし、頭にあって記事更新熱がある時の方が珍しい。そういう意味で、毎日はできていない。
記者:
毎日twitter報道の発信塔に記事リンクを投稿せずとも、サイト内の日付を毎日更新されてるようにするだけでいいのではないか。更新日は予約もできれば編集もできる。毎日記事を書くのではなく、予約更新で先に揃えておいたり後から埋め合わせで更新してもよかったのでは。
ユーレイダ社長:
記事にも鮮度がある。先回りできるのも限られるし、後付けも粋じゃない場合だってある。
記者:
鮮度もなにも、更新しなくては話にならない。
ユーレイダ社長:
義務になってしまっては楽しくない。楽しくないことは、続けられない。
記者:
義務と考えてなかったのか?それはメディアの代表として許されない発言ではないか。
ユーレイダ社長:
私にも生活があり、その時々の優先順位がある。そして、楽しいのがメディア報道。楽しくなければ報道じゃない。
記者:
楽しい、楽しくないはあなたの感想ですよね?それは重要なことではない。あなたはお客様のために毎日更新する義務があるのだから、毎日更新しないのは「消防士が火を消さない」「寿司職人がシャリを握らない」のと同等の愚かさだ。
ユーレイダ社長:
消防士は火を消すことだけが仕事ではない。トレーニングも仕事の内であるし、救命救急も仕事だ。
記者:
救命救急が仕事とはどういう意味か?消防士が取得する国家資格は「救急救命士」であり、急いで命を救うことが仕事だ。救命救急とは病院などにある「救命救急センター」のことだろう。消防士がお医者様を差し置いて命を救うことがあってたまるものか。
ユーレイダ社長:
仰る意味がよくわからない。寿司職人にしても、回転寿司だとシャリ握りロボットを導入している店もある。その分、職人がお客様とのコミュニケーションや気遣いにリソースを割けるようになる。つまり、報道局員だからといって常に報道しているわけではないし、取捨選択は必要。
記者:
それは極論だ。情報の取捨選択を行うのは読み手側であり、書き手側ではないはずだ。では、あなたは毎日利用する電車が、運転士の気分で時間通り来なかったり運休したりしていたら、困らないか?困るだろう。あなたがやっているのはそういうことだ。
ユーレイダ社長:
そんな交通機関は最初から利用しない。
記者:
もしもの話をしているんだ。ああ言えばこう言う。
ユーレイダ社長:
定時性を伴わない交通機関は廃れる。バスがいい例だ。廃れるのは資本主義の社会において、全て自己責任。他者がその義務を問い、無理難題を押し付けるのには納得しない。
記者:
バスが廃れたというのはどういうことか?地方ではバスが重要な市民のインフラであり、車を持たない人が多い都心部でも、バスは貴重な市民の足となっている。都市間バスや空港連絡バスは速達性や値段で鉄路の優位性を上回る場合もあり、大変重宝されているが。
ユーレイダ社長:
今はバスについて議論する時間ではないと思う。
記者:
その矛先そらしが問題だ。バスについて話を戻そう。ユーレイダ社長はバスが廃れたと言った。世界に目を向けてみると、アメリカでは小学生がバス通学をしている。アメリカ人が鉄道で小学校に行くだろうか?バスを利用しているという事実があり、廃れてはいない。ユーレイダ社長は自己中心的な物の見方をする人物だと改めて思い知った。
ユーレイダ社長:
日本では、運転手不足によってバスの便数が減っている。さらに、何年も前から経営不振で倒産するバス会社もある。バスが問題なのは一度に運べる人数が少ないことも一つだが、交通渋滞に巻き込まれることによる定時性の確保に難がある。豪雪地帯では、冬季に雪山が道路まではみ出し、片側三車線道路でも降雪の翌日は一車線になる。そうなると、ひどい渋滞により、バスは定時性を失う。
記者:
さっきから定時制、定時制と言うがあなたは定時制高校出身なのか?定時制に何の思い入れがあるのか。
ユーレイダ社長:
わたしは普通科高校出身だ。先ほどから質問の内容が、この会見の内容に合っていない。
記者:
定時制高校の対義語は全日制高校だ。あなたが普通科高校出身かどうかなど興味がない。まるで反省の意図が見られず、残念に思う。

さらに記事の更新を月に2、3回しか行わなかったことについては「トルコとキプロスネタでは限界がある」。ラマダンなど節目のイベントを無視し、懐妊など意味不明な報道を続けたのは「さすがに報道間隔が空きすぎるのも問題なので適当に更新した。節目のイベントについて論じる気はさらさら無かった」と述べている。メディアにおける記事の配信とはまさに経営の根幹であって、その責任者から出てくる言葉とは思えない。


記者:
記事を配信するのが報道局の役割。TWFの報道になくてもトルコには日常があり、日常起こるすべての出来事が報道の題材となる。それをいち早く正確に伝えないのは、「人殺し」と何ら変わらない。
ユーレイダ社長:
毎日更新を怠ったことは反省するが、あまりに飛躍した結論。個人攻撃を感じる。
記者:
あなたが報じなかったトルコでの殺人事件が沢山ある。あなたは殺人を隠蔽している。
ユーレイダ社長:
それを言えば、世界で沢山の犯罪が起きているがtwitter報道の発信塔では滅多に見ない。
記者:
それは都合のいい言い訳だ。現に、江工大での殺人事件について報道が為されている。
ユーレイダ社長:
江戸工大の事件だって犯人は不明となっている。犯人を隠蔽していることになるのか?
記者:
それは極論だ。しかも、江戸工大の記事なんてない。頭がおかしいのか。
ユーレイダ社長:
あなたは何を言っているのか。自分で仰られたのでしょう。
記者:
わたしが言ったのは江工大であり、江戸工大の話などしていない。自称論破王にありがちな、典型的な論点ずらしだ。
ユーレイダ社長:
大江戸工業大学、略して江戸工大で何が悪いのですか。
記者:
江戸工大と略すのは津田沼駅の近くにある私立のFランク大学だけであり、今回の事件は国立の大江戸工業大学の話だ。江工大と江戸工大では学費も偏差値も大きく異なる。
ユーレイダ社長:
話の流れからして江戸工業大学のことを指しているわけはないだろう。
記者:
あなたのその自分勝手な思い込みが、多くの人を傷つけている。あなたのせいで大きく脱線したが、そもそもあなたが「誰も見てないだろう」という思い込みで毎日更新をしなかった。唯一にして最大の問題点はここだ。恥を知りなさい。
ユーレイダ社長:
結局そうなりますよね。本当に記事を更新するという行為を軽んじていた。
記者:
人間社会における基本倫理の欠如が甚だしい。コンプライアンス遵守の意識があまりに低いのでは?
ユーレイダ社長:
そうですね、その通りです。その、コンプライアンスには…、本当に低かったです。

「当たり前」他の読者から厳しい声

報道の信用を失墜させることにもつながりかねない、ずさんなメディア管理体制。今回の問題を受けて、ネットでは早くも他メディアの記事更新頻度に関する執拗な叩きが始まっている。
とあるユーザー:
記事更新の義務を果たしてないのはTWFだけではありません。私たちの調査によると、イスラエルのテルアビブ通信やインテルマリウムのELOは2年程度、記事更新を行なっていません。これは、論ずるに値しません。人の命を何だと思っているのか?

ユーレイダ社長は、自身の進退について「問題が落ち着いたら退任することになる」としている。記事を毎日更新するという意識があまりに低く、人として当たり前の倫理観の欠如が垣間見られ、さらに人の命と健康を軽く見ているとしか思えない社長の自己中心的で凶悪な発言、思想に驚きを禁じ得ない。

勿論、記事更新は「自分のペース」が第一で、メディア担当者といえどライフスタイルにあった報道スタイルを考えていかねばならないのは大前提である。それをとやかく言うつもりもなければ、言う資格もないのだが、TWFに関しては「毎日更新」を社是としているため、これを反故にするのはあまりにも意識が低すぎるし、ユーレイダ社長は家畜同然の人間のクズと言っても差し支えないだろう。市中引き回しの上で四肢切断し硫酸焼却して原子炉散骨すべき最下層のファシストだ。


騒動は日本のみならずトルコにまで広がり、世界を巻き込んだ大騒動に発展する恐れもある。一度失った信頼を回復するのは非常に難しいことだが、今後のTWF日本語版に期待したい。


この記事は雑誌「陰謀」4月号より提供を受けて更新しています